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監督・脚本/ポール・キング
イギリスの人気TVシリーズ「マイティ・ブーシュ」(04~07)の監督を務め、2005年に英国アカデミー賞にノミネートされる。09年、『Bunny and the Bull』で、長編映画監督デビューを果たす。10年、TVシリーズ「マットとデヴィッド ボクたち空港なう。」(10~11)で、再び英国アカデミー賞にノミネートされる。さらに2014年、『パディントン』の監督、脚本、原案を手掛け、全世界でスーパーヒットを記録すると共に、コメディと感動ドラマを融合させる手腕が高く評価され、英国アカデミー賞英国作品賞、脚色賞にノミネートされる。
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製作/デヴィッド・ハイマン
1961年、イギリス、ロンドン生まれ。2001年から始まり11年に完結した大ヒットシリーズ『ハリー・ポッター』の全8作を手掛け、大物プロデューサーとしての地位を確立する。その後も、アカデミー賞®作品賞にノミネートされた『ゼロ・グラビティ』(13)、英国アカデミー賞にノミネートされた『パディントン』(14)と『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(16)などの話題作を世に送り出している。その他の作品は、『アイ・アム・レジェンド』(07)、『イエスマン“YES”は人生のパスワード』(08)など。新作は『ファンタスティック・ビースト』の第2作。
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原作/マイケル・ボンド
1926年、イギリス、バークシャー州生まれ。第二次世界大戦中は、イギリス空軍と陸軍に従軍した。45年から執筆活動を始める。BBCでテレビカメラマンとして働いていた58年、最初の著書「くまのパディントン」が、William Collins & Sons(現在のHarperCollins社)より出版される。その好評を受け、何冊ものパディントンシリーズを書き上げて成功をおさめ、97年には大英帝国勲章(OBE)を、2015年には大英帝国勲爵士(CBE)を受章する。
映画『パディトン』(14)で、タクシーの後部座席に乗ってロンドンを走るパディントンに向かって、ワインの入ったグラスを掲げる役でカメオ出演を果たす。2017年6月に91歳で亡くなった際には、この時の動画がソーシャルメディアに多数アップされ、彼に対する愛情と哀しみが広がった。産みの親からパディントンへの別れの挨拶に見えて、今となってはよりいっそう心を打つ場面となってしまった。
1作目の製作中にボンドをよく知るようになったキング監督は、「とても残念だよ。最初の作品を彼はとても楽しんでくれた。彼が前作を気に入ってくれたのは、僕にとって本当にうれしいことだった。また彼は、それ以上のものを与えてくれた」と哀悼の念を語っている。 -
パディントンとは?
くまのパディントンは、イギリスの作家マイケル・ボンドが、1956年のクリスマス・イブに妻へのプレゼントとして購入した1匹のクマのぬいぐるみがもとになっている。マイケルは、当時パディントン駅の近くに住んでいたことから、このぬいぐるみにパディントンと名付け、そのストーリーを思いつき、わずか10日のうちに最初のパディントンのお話を生み出した。この作品は、「A Bear Called Paddington/くまのパディントン」として、ペギー・フォートナムの描く挿絵を加えて、58年10月13日に発行された。
以降、150タイトル以上が出版され、40カ国語以上に翻訳されて、全世界で3500万部以上を売り上げている。日本では最初の作品が67年に福音館書店から刊行された。
その後、アニメーション作品にもなり、生誕60年を迎えようとしている今も世界中で愛され、様々な企業や団体が、そのキャラクターを使用している。グッズの中でも特に人気の高いぬいぐるみは、72年にガブリエル・デザインズによって制作されて大ヒット商品となった。
2017年10月、パディントン駅で開催されたチャリティイベントで、パディントンとキャサリン妃がダンスを踊るニュースが全世界で話題となった。